不動産売却で起こりやすいトラブルと対処法:失敗を防ぐ実践ガイド

目次
売却中に音信不通になる不動産会社の理由

売却活動の途中で担当者が連絡を返さない――実はよくあるトラブルです。
主な理由は以下の通りです。
- 他の物件を優先している(営業マンのリソース不足)
- 反響が少なく報告する材料がない
- 価格設定が相場とかけ離れているため提案しづらい
- 担当者が異動・退職して引き継ぎが不十分
音信不通が続く場合の対処方法
- 返信期限を明確にして催促する
- 営業所の責任者へ直接連絡する
- 不誠実な場合は媒介契約を解除して他社へ変更
「レスポンスが遅い会社=売却がうまくいかない会社」です。早めの見切りが重要。
内見が全く来ないときの原因と対処法

「問い合わせゼロ」「内見ゼロ」という状況には、必ず理由があります。
よくある原因
- 価格が相場より高すぎる
- 写真の質が悪い/掲載情報が弱い
- エリア内で競合物件が多い
- 広告戦略が乏しい(ポータルへの露出不足)
対処法
- 反響データを基に価格調整を検討
- プロカメラマン撮影を依頼
- キャッチコピーや掲載文を改善
- 他社の販売力を確認し、乗り換えも検討
内見ゼロは「マーケットに無視されている」状態。早めに手を打つことが必須です。
売却後に設備トラブルが見つかったらどうなる?

引渡し後に設備故障が発覚すると「契約不適合責任」の問題になります。
ポイント
- 売主に“隠れた不具合”があるとみなされると、修理・損害賠償が発生する
- しかし「古い設備の自然故障」は原則として免責
- 買主が告知書・設備表で了承していれば責任は限定される
トラブルを防ぐには
- 売主は事前にわかる不具合を正確に申告する
- 設備表を細かく記載する
- 契約不適合責任の期間を短く設定する(一般的に数ヶ月)
誠実な開示が最大の防御策です。
境界が不明な土地は売れるのか

境界未確定の土地は売却自体は可能ですが、リスクが非常に高く買い手がつきにくくなります。
リスク
- 面積が変わる可能性
- 隣地との越境(塀・壁・樹木)が発覚する可能性
- 金融機関の融資が通りにくくなる
対処方法
- 確定測量を実施する
- 越境があれば覚書を取り交わす
- 測量費用は売主負担が一般的
売却価格を下げるより、測量を実施してリスクを取り除いた方が結果的に“高く売れる”ことが多いです。
隣地とのトラブルがある家の売却

隣人トラブル(騒音、境界、嫌がらせ)がある場合、売却は可能ですが告知義務が発生する可能性があります。
売却への影響
- 買主が敬遠しやすい
- 売却価格が下がりがち
- トラブルの内容によっては融資が厳しくなる
対処法
- トラブル内容を客観的事実として整理
- 解決済みなら「解決経緯」を証拠付きで提示
- 重大なトラブルは必ず告知する(未告知は後の訴訟リスク)
隣人問題は「価格」より「リスク説明」の方が重要。誠実な開示でトラブルを回避できます。
賃貸中でも売れる?オーナーチェンジの注意点

賃借人が住んでいる状態でも売却は可能で、これを「オーナーチェンジ」と呼びます。
- 家賃収入があるため投資家に需要がある
- 内見の必要がなく売却しやすい
- 居住用として売れないため買主層が限定される
- 相場より売却価格が低くなりやすい
- 賃貸借契約書の内容がシビアに見られる
- 賃貸借契約書を必ず準備する
- 家賃滞納がないか証明する
- 原状回復のトラブルが起きやすいので説明を明確に
賃貸中物件は“投資商品”なので、一般の売却とは戦略が違います。
瑕疵担保責任(契約不適合責任)とは

2020年の民法改正で名称が変わり、現在は「契約不適合責任」と呼ばれます。
売主には「契約内容に適合した状態で引き渡す義務」があります。
対象となるケース
- 雨漏り
- シロアリ被害
- 配管トラブル
- 越境
- 設備の重大な不具合
売主が負う可能性のある責任
- 修補
- 代金減額
- 損害賠償
- 契約解除(重大な場合)
トラブルを防ぐためには
- 正確な告知
- 専門家による事前調査
- 責任期間の短縮
- 付帯設備表の徹底記載
「隠す」より「正確に伝える」方が最終的なリスクは小さくなります。












